保有効果とマーケティング

マーケティングのヒント

人はひとたびモノを所有すると、モノに愛着を持ち、持っていなかったときよりも、そのものを高く評価する、という現象があります。

人は、長く保有していた楽器、長く住んでいた家などの価値を実際よりも高く評価してしまう傾向があります。

この効果をマーケティングに応用する試みが行われています。

1)絨毯やカーテンなどを預けて試用してもらう。時間が経つと自分のもののような気がして、結局購入していまう。(他に室内装飾品や美術品なども同じ)

2)衣料品の試着にも同様の効果がある。試着したものは購入の確率があがる。

3)価値がゼロのものに下取り価格を付ける衣料品販売店。少しでも価値を取り戻すことが出来るのならと、顧客に古い衣料品をあきらめさせる。

4)下取り価格を高くし、値引きを少なくするカーディーラー。同様に古い車をあきらめさせる。

以上のような応用が行われています。

ダイレクトマーケティングの世界では返金保証というものがあります。「満足いただけなければ全額返金致します」というアレですね。

これも保有効果を応用しています。購入してひとたび自分のものになると、モノに愛着がわくので、なかなか返品・返金する気にならないということです。そのため返金率は低いので、このような保証を付けることが可能なのです。

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